あなかしこ

　この頃、国会での質疑や会合など色々な場所で自民党議員の発言を聞くと、まるで既に政権を取ったかのような自信と元気がある。かたや、民主党の自信と元気の無さ。果たしてこれで、日本の政治が正常に運営されるのかと思う。

　過去を振り返ると、800～900兆円もの借金を重ね、ムダな公共事業や地方へのバラマキをし、国策として原子力発電を推進してきたのは自民党政権ではないのか。そのことが限界に達して政権交代が起こったことを忘れてしまったかのようだ。

　今は、自民党･公明党が揃って、金を出せと政府にバラマキ攻勢しているのが現状だ。さらに自民党は国土強靭化基本法で１０年間に200兆円の投資をして経済を活性化するという。子育て･医療･年金等の社会保障のために5%UPする消費税にまで手をつける気ではないだろうか。いずれにせよこのままでは財政的に早晩行き詰まる。納税者の心を分かっていてのことなのか。 

　ある議員が、「アイデアは役人だ。決断は政治家だ。」と言った。そんな言葉が簡単に出てくるのが怖ろしい。霞が関の役人の狡猾さ･傲慢さを看過することはできないが、アイデアを出すのも、決断して責任を取るのも、基本的には政治家がしなければならないことだ。

あなかしこ、あなかしこ･･･

※あなかしこ【恐惶･穴賢】(アナは感動詞。カシコはカシコシの語幹)

 　ああおそれ多い。ああもったいない。

   用例：竹取物語「－とて、箱に入れ給ひて」　(広辞苑)